【2026年8月 お盆特別号】高速道路を安全に走るために|出発前の点検から合流・追越し・万が一の故障まで
お盆休みは、帰省や旅行などで高速道路を利用する機会が増える時期です。
普段はあまり高速道路を運転しない方にとっては、「料金所を通過する」「合流する」「車線変更する」「長時間走る」など、一般道路とは違った運転が求められます。
高速道路では、一般道路よりも速い速度で多くの車が走行しています。
そのため、ちょっとした判断の遅れや操作ミスが、大きな事故につながる可能性があります。
今回は、東福岡自動車学校の教習で学ぶ『高速道路の安全な通行』について、お盆期間の高速道路を運転する前に、もう一度確認しておきたいポイントをまとめます。
まずは出発前。「高速道路に乗ってから」では遅い
高速道路を安全に走るためには、実は高速道路に入る前から準備が始まっています。
特に長距離を走る場合は、出発前に車両の状態を確認しておきましょう。
出発前に確認したいポイント
- 燃料は十分に入っているか
- 冷却水は適正な量か
- エンジンオイルは適正な量か
- タイヤの空気圧は適正か
- タイヤの溝は十分に残っているか
- タイヤに傷や異常がないか
- 荷物がしっかり固定されているか
- 停止表示器材を用意しているか
特にタイヤは重要です。
高速道路では、タイヤが長時間・高速回転するため、一般道路以上にタイヤの状態が重要になります。
また、高速道路を走行する際は、教習でもタイヤの空気圧をやや高めにすることを学びます。
ただし、実際の空気圧は車両メーカーが指定している数値を確認しましょう。
「ちょっとそこまで」の感覚で高速道路に乗るのではなく、高速道路を走るための車両準備をしてから出発する。
これが安全運転の第一歩です。
お盆の高速道路は「余裕を持った運転計画」を
お盆期間は、普段とは交通状況が大きく変わります。
交通量が増えれば、渋滞も発生しやすくなります。
「○時までに到着しなければならない」と時間をギリギリに設定してしまうと、渋滞に巻き込まれたときに焦ってしまいます。
焦りは、速度超過や無理な車線変更、休憩不足などにつながります。
高速道路を長時間運転する場合は、適切な休憩時間をあらかじめ予定に入れることが大切です。
眠気や疲労を感じてから休憩するのではなく、
「疲れる前に休む」
という考え方を持ちましょう。
また、出発前には道路交通情報を確認し、渋滞や通行止め、事故などの情報を把握しておくことも重要です。
高速道路への「合流」は、十分に加速してから
高速道路で特に緊張する場面の一つが、インターチェンジやサービスエリアなどから本線へ合流するときです。
加速車線がある場合は、加速車線を十分に利用して、本線を走行している車の速度に合わせることが基本です。
ここで大切なのは、
「本線に入ってから加速する」のではなく、「本線に入る前に十分加速する」
ということです。
本線を走っている車は、速い速度で接近してきます。
十分に加速しないまま本線へ入ると、後続車との速度差が大きくなり、危険な状況を作ってしまいます。
もちろん、本線を走っている車の進行を妨げてはいけません。
合流時は、
確認 → 加速 → 合流
という流れを意識しましょう。
高速道路では「車間距離」が命
高速道路では、前の車との車間距離を十分に取ることが非常に重要です。
速度が速くなれば、危険を発見してから停止するまでに進む距離も長くなります。
前の車が急に減速した場合、
「ブレーキを踏めば止まれる」
とは限りません。
だからこそ、高速道路では「前の車だけを見る」のではなく、さらにその前の交通状況を見ることが重要です。
前方でブレーキランプが連続して点灯している、車の流れが変わっている、渋滞が始まっている。
こうした情報を早めに捉えることで、余裕を持った減速ができます。
高速道路では、急ブレーキを必要としない運転をすることそのものが安全運転なのです。
追越しは「早めの合図」と「戻るタイミング」が重要
高速道路での追越しも、一般道路とは感覚が違います。
追越しをするときは、早めに合図を出し、追越し車線を走行している車の動きなどを十分確認します。
そして、特に注意したいのが追越しを終えて元の車線に戻るときです。
「前の車を抜いたから、すぐ戻ろう」
ではありません。
教習では、追い越した車全体がルームミラーに映ったことを確認してから進路を戻すことを学びます。
高速道路では、車間距離の感覚を誤りやすいため、
「自分の車が前に出た」
だけで判断しないことが大切です。
高速道路の路肩・路側帯を走ってはいけません
高速道路で渋滞していると、
「路肩を走れば早く進めるのでは?」
と思ってしまう人がいるかもしれません。
しかし、高速道路の路肩や路側帯を通常の走行に利用してはいけません。
路肩は、故障車両への対応や緊急車両の活動など、重要な役割があります。
渋滞していても、焦らず本線を走行しましょう。
また、本線車道では、
- Uターン(転回)
- バック
- 中央分離帯を横切る
といった行為も禁止されています。
「出口を通り過ぎてしまった!」
という場合でも、絶対に無理な方向転換をしてはいけません。
次の出口まで走行し、安全なルートで戻りましょう。
「高速道路で故障したら?」を出発前に知っておく
高速道路では、故障や事故、燃料切れなどによって車が動かなくなる可能性があります。
このとき、最も重要なのは自分自身の安全を確保することです。
やむを得ず高速道路上で停止する場合は、十分な幅のある路肩など、安全な場所に車を停止させ、後続車に停止していることを知らせるため、停止表示器材を車の後方に設置します。
夜間は非常点滅表示灯、駐車灯、尾灯などを点灯させます。
停止表示器材を設置するときは、後続車に十分注意してください。
発煙筒などを使用して、停止車両があることを知らせることも重要です。
そして、ここが非常に重要です。
車の中で待ち続けない
高速道路上で停止した車に後続車が衝突する事故は、大きな被害につながるおそれがあります。
必要な危険防止措置を取ったら、ガードレールの外側など、安全な場所へ避難することが基本です。
110番通報で警察へ連絡し、非常電話なども利用して救援を依頼しましょう。
「車が止まったから、車内で待っていればいい」
という考えは危険です。
高速道路では、車から離れて安全な場所へ避難することが重要になります。
荷物の「落下・飛散」にも要注意
高速道路では、荷物の落下や飛散も重大な事故につながります。
特に、
- 車の屋根に荷物を積んでいる
- トランクや荷室に荷物を満載している
- キャリアなどを使用している
- 自転車などを車外に積載している
といった場合は、出発前に固定状態を確認してください。
高速走行では、一般道路では問題なかったような固定の甘さが、荷物の落下につながることがあります。
万が一、荷物を落としてしまった場合でも、自分で本線に出て拾いに行ってはいけません。
110番通報や非常電話を利用して、道路管理者などに対応を依頼しましょう。
トンネル・強風・夜間は「いつも以上に慎重に」
高速道路には、トンネルや橋、切り通しなど、環境が急激に変化する場所があります。
トンネル
高速走行中にトンネルへ入ると、明るさの変化によって視力が急激に低下することがあります。
トンネル入口の手前から速度を落とし、周囲の状況を確認しましょう。
強風
橋の上やトンネル出口、切り通しの出口などでは、突然横風を受けることがあります。
ハンドルを取られるおそれがあるため、速度を落として慎重に走行します。
特に大型車の横を通過するときや、大型車に追い越された直後などは、風の影響を受けることがあります。
夜間
夜間は、対向車との行き違いや前車の直後を走行している場合などを除き、前照灯を上向きにすることで、落下物や停止車両などを早く発見することができます。
「見えているから大丈夫」ではなく、早く発見できる状態を作ることが安全運転につながります。
高速道路を降りた後こそ注意!
意外と忘れられがちなのが、高速道路を降りた直後の運転です。
高速道路を長時間走行すると、体も頭も高速走行の感覚に慣れてしまいます。
その状態で一般道路へ降りると、
「一般道なのに、思ったより速度が出ている」
ということがあります。
高速道路を降りたら、道路標識や周囲の交通状況を確認し、一般道路に適した速度・車間距離・運転方法へ速やかに切り替えることが大切です。
高速道路を安全に走り終えたからといって、目的地に着くまでは運転が続いています。
最後まで気を抜かないようにしましょう。
お盆の高速道路、安全運転の合言葉
最後に、今回のポイントをまとめます。
出発前
車・タイヤ・荷物・燃料・道路情報を確認。
合流
加速車線で十分加速し、本線車両の進行を妨げない。
走行中
十分な車間距離を取り、急ブレーキ・急ハンドルを避ける。
追越し
早めに合図し、追い越した車全体がルームミラーに映ってから戻る。
渋滞
焦らない。路肩を走らない。無理な車線変更をしない。
故障・事故
停止表示器材を設置し、110番・非常電話で救援を依頼。安全な場所へ避難する。
休憩
疲れてからではなく、疲れる前に休む。
高速道路を降りたら
一般道路の速度と交通環境へ頭を切り替える。
「急がない・無理しない・焦らない」
お盆期間の高速道路は、普段高速道路を利用しないドライバーも多く、交通量も増加します。
だからこそ、周囲の車の動きにイライラしたり、予定時刻に遅れそうだからと無理をしたりするのではなく、時間と心に余裕を持った運転を心掛けてください。
高速道路は、正しい知識と余裕を持って運転すれば、長距離移動を快適にしてくれる便利な道路です。
一方で、速度が速い分、事故が発生した際には重大な結果につながる可能性があります。
今回紹介した内容は、東福岡自動車学校の教習でも学ぶ大切なポイントです。
免許を取得してから時間が経った方も、これから高速道路を利用する方も、出発前に一度、安全運転について確認してみてください。
楽しい帰省・旅行は、安全運転から。
お盆の移動が、皆さまにとって安全で楽しいものとなりますように。
東福岡自動車学校では、これからも「安全に運転するための知識と技術」を皆さまにお伝えしていきます。
どうぞ安全運転で、いってらっしゃいませ。
お出かけ前に「最新の高速道路情報」を確認しましょう
高速道路の交通状況は、事故や天候、工事などによって大きく変化します。
特にお盆期間は交通量が増えるため、出発前に最新の道路情報を確認しておくことをおすすめします。
NEXCO西日本の公式サイトでは、高速道路の料金・ルート検索だけでなく、リアルタイムの渋滞・通行止め情報、工事規制、渋滞予測などを確認することができます。
お出かけの際は、ぜひ事前にチェックしておきましょう。
▶ NEXCO西日本|高速道路・交通情報
NEXCO西日本 公式サイト|高速道路・交通情報
※運転中のスマートフォン操作は大変危険です。交通情報の確認やルート変更などは、必ず出発前、または安全な場所に停車してから行ってください。

